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Kさん(高1)のレッスン中、彼の弾く繊細な吉松隆さんの作品をうっとりと聴いているうちに、
ふと、湯山昭さんのことを思い出しました。
いずれも、素晴らしい邦人作曲家です。

吉松さんは、1953年生まれ。
湯山さんは、1932年生まれ。
親子ほど年齢が違うのですが、
印象派風の柔らかな音づかいの作品が多いところが 似ているように思いました。

私は フランス近代印象派の音楽が 特に好きなのですが、
高校生の頃は、とにかく ドビュッシーが大好きでした。
そのうち、ラヴェルが好きになって、
さらに、フォーレも サティも お気に入りになって、
どんどん好きな作品が増えてきて、
「みんなみんなステキな人たち…。
 フランスはいいよねぇ。近代はいいよねぇ。印象派はいいよねぇ」と
ずっと憧れ続けています。

昔は好きだったけど、だんだん冷めてきた、というような作曲家は、一人もいません。
好きな人、好きな作品は増える一方で、
この憧れの気持ちは、きっと、ずっと、いつまでも続くのでしょう。
ジャズもいいな。オールディーズもいいな。ワールド系もいいな。
北欧の音楽もいいな。アイリッシュもいいな。ボッサもいいな。
食いしん坊バンザイ。

Kさんにそんな話をしながら、
楽譜棚から、20年ぶりぐらいで、湯山昭さんの本を取り出しました。
ピアノ曲集『お菓子の世界』。
全25曲、お菓子がテーマ。

「シュー・クリーム」「バウムクーヘン」「柿の種」「ソフトクリーム」「鬼あられ」「ドーナッツ」などなど。
題名を見ただけでも懐かしさがこみあげてきました。
1曲1曲が、みんな違った雰囲気で、それぞれに洒落ています。
短く解説しながら少しずつデモ演奏していたら、
どれもこれも、片っ端から弾きたくなりました。
思い出の音が鳴ると、鳥肌が立ちました。

「これは『甘納豆』っていうの。日本音階が面白いね」と私。
「なるほど。日本庭園みたいですね」とKさん。
「これは『ホット・ケーキ』。ぜんぜん丸くないね。エネルギッシュに焼いてるのかな」
「ジャズの匂い」
「これは『ドロップス』。16分音符が流れるようにきらきらきら」
「音の粒々が降ってきた…」
「これは『マロン・グラッセ』。なんとまろやか。それでいて甘ったるくない。泣きたい気持ち」
「この和音、心が痛い」

Kさんに弾いてほしい曲ばかりだけど、
とりあえず、「マロン・グラッセ」からいきますか。
楽しみが増えました。
来週、胸がちくちくするような「マロン・グラッセ」、聴かせてください。


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