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子どもの頃、私は たいへん内気で、ものすごく恥ずかしがり屋で、
家族以外の人には心が開けなくて、
集団生活が苦手で、
できることなら 幼稚園も学校も行かずに、ずっと家にいたいと思っていました。

毎朝、出発時間になると、悲しい気持ちになりました。
「きょうは、休んでもいい?」と、毎朝、尋ねる私に、
「そう、休みたいの…。
 でも、きょうだけ頑張ってみたら?
 行ってみたら、楽しいこともあるかも知れないよ」
と、母は、毎朝、やさしく励ましてくれました。

ガツンと怒られたことは一度もありません。
毎朝、いろんな言葉で励ましてくれました。

「きょうは4時間だけでおしまいだから、すぐ終わるよ」
「きょうは算数が楽しいかもしれないよ」
「きょうの給食は、あなたの好きな‘ちくわの磯揚げ’よ」
「きょうは金曜日だから、きょうとあした 頑張ったら、あさっては日曜日!」

言葉数の少ない私は、
「ほんなら行こか…」と、毎朝、同じ言葉を言って、しぶしぶ立ち上がりました。

ランドセルを背負って家を出ると、
母が家の前に立って、ひらひらと 手を振ってくれました。
私は、とぼとぼと歩いては、何度も何度も振り返りました。
何度振り返っても、母は笑顔で手を振り続けてくれていました。

それを何年間続けてくれたことでしょう。
母が振り続けてくれた優しい手のひらのおかげで、
私は小学校も中学校も なんとか通い続けることができました。

ふと気が付くと、
あんなに恥ずかしがり屋で
何か一言 話そうとするだけで緊張して、心臓がドキドキして、声が震えた私が、
いつのまにか 周囲の人々と ふつうに楽しく会話ができるようになっていました。

神様のこと、音楽のことを、伝えたくて伝えたくて、
今は、ブログを書いたりしています。
不思議です。

亡き母のことを思って作った「7月のそよ風に吹かれて」という歌を、
明日のコンサートで歌いたいと思います。
7月に天に召された母。
7月が巡ってくるたびに、母の手のひらを思い出します。


  そよ風が そよ風が 頬を撫でてゆく
  まるで 母の 手のひらのように
  振り返る 振り返る 何度も振り返る
  あの道を あの日々を あの頃の私を

  歩いてく 歩いてく 今日も 歩いてく
  あなたの面影を 胸に抱きながら
  いつの日か いつの日か もう一度 会いたい
  きっと逢える きっと逢える
  あなたに あなたに
  きっと逢えると信じて 歩いてく 今日も


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